Neetalive’s diary

読んだ本の紹介や雑記

発達障害本と精神医学本紹介 

 

発達障害に気づかない大人たち (祥伝社新書 190)

発達障害に気づかない大人たち (祥伝社新書 190)

 
発達障害に気づかない大人たち<職場編>(祥伝社新書237)

発達障害に気づかない大人たち<職場編>(祥伝社新書237)

 

 この二つを読んだ。発達障害は脳のアンバランスさや環境で引き起こされる一連の特徴だ。disorderを障害と訳するのは今でも腑に落ちないが、ここでは発達障害という言葉を使うことにしよう。disorderなら認知的混乱とか、無秩序とかがイメージしやすいがなんで障害と訳してしまったんだろうか?

さて、発達障害は多動や不注意、先延ばし、感情の不安定さ、新奇追求傾向、衝動性などが特徴のadhd,対人関係の未熟、感覚の鋭さ、言語コミュニケーションの不足があげられるasがある。これらの何かを持っていて、別の精神疾患を持っていることもある。先に挙げた感情の不安定なところを物質依存、つまりアルコールや薬物で何とかしようとしてそれらの依存症になったり、自己評価の低さからうつ病を患っていたり。

それらへの現実的な対応は、自分が発達障害であることをまず認めて、上に挙げたようなことになりやすいことを理解しておくこと、様々な選択肢があることを認めることだ。他人ができるのはプログラミングと同じように不具合があったら分析して、構造化して、ケーススタディできるようにすること、まず理解する姿勢を示すことだ。

読んでいて疑問だったのが、発達障害と言われていることはいろんな人が持っているんじゃないかということ、程度の問題なんじゃないかということだ。これは依存症の定義に対する疑問と似ているかもしれない。やたら対人スキルにこだわっているということも本書で疑問に思った。なら発達障害を持っている人向けのルール、組織を作ればいいじゃないか。そもそも分業をしているのだから、発達障害というのが果たして問題になるのかという疑問もある。問題になるのなら、職域が曖昧だったり、分業ができていないということなんじゃないか?つまり組織運営に問題があるということだ。現に、航空機を作るときも分野を定義して人を採用し、採用された人はその分野のことだけをしていいことになっている。エンジンの設計ならそれをやり、空力特性を分析するならそれをやることになる。コミュニケーション能力というより人に質問できるかどうかが問題になることが多いだろう。いまならスラックがあるわけだし。

いろいろ思うことはあるが、確かに興味を持っていないことはすぐ忘れる。日常生活は必ず雑になる。こういうところはあるのでこの本にあったアドバイスは参考になることがあるかもしれない。

 

新版 分裂病と人類 (UPコレクション)
 

 これも参考になるかもしれない。まだ整理できていないが、人間の活動と認知についていろいろ書いている。先取をしようとする欲や、願望思考のようなものなど。こういうのの歴史的背景が載ってある。この本に載っている仮説、特に狩りでは細かい兆候を知る必要があるので、そういう要請がs親和者の根底にあるというのが面白い。精神病も何らかの要請によって生まれた適応、進化の一種だったかもしれないということだろう。

こういう本は読んだことがなかった。次は何を読もうか。