Neetalive’s diary

読んだ本の紹介や雑記

軍隊生活はベーシックインカムと似たところがある

軍には階級があるし、船なら士官とそれ以外で食べる場所が違う。しかしまともな軍隊なら何らかのミスをしても食えなくなるということはないし、家賃もかからない。ベーシックインカムと違うのは、公務であり、目的があり、有事には働く義務があることだ。それに軍で過ごせば大学院に行きやすくなるのは確かだ。こういう優遇制度は便利だがなぜ軍に所属するという条件が必要なんだろうか?

メリットベースの制度では必ず他人を評価する人が必要で、評価する側にもされる側にもコストを要求する。これは本当に合理的にできているんだろうか?他人のこれまでの人生を評価できるほどの強い人間がどれだけ存在しているのだろうか?それだから学位という便利なものがあるのだが、これも本人が生み出す結果とあまり関係がないのは何かのプロジェクトにかかわったことがあるなら理解できるだろう。学位を持っていない人でもコードは書けるし、学位があっても金融危機を理解できなかったりする。

ベーシックインカムというのは他人のメリットを評価しなくてもいい制度だろう。それならだれも他人を評価するという不毛で見返りもなく精神的出血を強いるだけの行為を必要としなくなる。法の精神が個人の生存権を認めていてもそれを取り巻く制度がメリットベースで作られたものなら、必ず人間様の判断が入ってくるのでおかしいことが起きることがある。つまり人間が生きることそれ自体がシームレスになる必要がある。

軍隊では規則があるが結局それは銃のような武器をコントロールしたり、理不尽なことを防ぐために遭ったりする。ベーシックインカムは個人に集中した制度なのだからこういうのは多分いらないだろう。我々は自分たちが思っている以上に平和主義者なのだから。これは資料で明らかになっている。

日本語の題は暴力の人類史、英語はThe Better Angels of Our Nature: Why Violence Has Declined これだ。

 

The Better Angels of Our Nature: Why Violence Has Declined

The Better Angels of Our Nature: Why Violence Has Declined

 

 食物連鎖は存在するし、寿命にも個体差がある。こういったことは変えられないが人間の判断が入ることによって起きる悲劇は、何とかなるのではないか?人間が環境にただ乗りしているのだから、人が人を生かすという主張があまり有効でないのは想像できると思う。ベーシックインカムは栽培しなくても成長する穀物のようなものと思えばいい。穀物は人間に需要があって利用されてはきたが人間が発明したわけではない。最初からそこにあっただけだ。